中国の四川で未曾有の大地震がありました。今回はその中国内陸部にまつわるお話です。
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2008年6月
TAKEUCHI(株)
副社長 野々村保恵
●一級建築士
●インテリアコ-ディネ-タ- |
TAKEUCHI(株)には「上海易居暖通空調設備有限公司」という子会社が上海にあります。主に床暖房とガス空調の会社でして、社員数は7名程度のほんの小さな会社です。
さて一昨年春でしたか、新入社員を2、3名採用しようと言うことになり、学生さんの面接に私も参加する機会がありました。この時は、上海近郊の大学から10名以上の学生さんが応募されてきました。
日本の学生はリクルートスーツできめてきますが、中国の学生はジャンバーだったり、一張羅かなと思われるような着古した上着を着て、面接会場に現れました。当時上海で学卒が仕事を見つけるのは大変で、学生さん達はそれこそ必死でした。
面接した中には上海出身者も数名いましたが、彼らは比較的裕福そうで、一人っ子政策の下、かわいがられて大きくなった苦労知らずの若者が多いように感じられました。逆に内陸からはるばるやってきた若者達は、苦労が染み付いているというか、日本の若者にはもう死に絶えたであろうタイプばかりでした。話を聞いてみると父親もしくは母親が死亡していたり、病気といったケースも多く、話から推測すると、日々のくらしは本当に大変そうでした。(しかも親達の年齢は50歳前後が多く、日本の感覚で言うと、死んだり病に倒れたりするような年齢ではないのです。)
彼らが必死で話すには、仕事がきつく親は体を壊してしまった。だから自分が一生懸命働いて親を助けたい、親孝行したい、・・私は中国語が解かりませんので、通訳を経て話を聞いていたのですが、彼らの表情から、いかに彼らが親御さん達を愛しているか、が解かりました。
日本の何十年前もそうでした。親はきつい仕事で体調を崩し、収入がなくて家族全員で必死になって団結して「食べてゆく、生きてゆく」時代がありました。その時代は今より家族のお互いが密接だったように思います。そんな時代を中国の学生さん達は「今」生きていて「お父さん、お母さんを助けたい、孝行したい」と一生懸命です。
考えようによっては「親御さん達は幸せだなあ」と思います。こんなに思ってくれるのですから。日本ではこんな関係、まだどこかにあるのでしょうか?
良く中国の沿岸部と内陸部の格差が話題になりますが本当にそれは想像を絶するもののようです。
今回の四川大地震で、内陸部の様子が大きく報道されましたので多少は我々の理解も深まってきたかもしれませんが、一ヶ月の収入が200元(3,000円程度)・・・の生活がそこには広がっているのです。お隣で、昔から交流のある中国ですが、本当のところはよく解っていないと言えるかもしれません。 |