スタッフ日誌

一人旅

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20140416-1.jpgちょっと前の話ですが、アメリカへ一人旅で行きました。(まだ、シカゴのシアーズタワーが世界一高いビルだったころで、そういえば、ニューヨークに着いた翌日ブラックマンデーがおこりましたねぇ)
その際シカゴ郊外のオークパークという所に、フランクロイドライトの作品を見に行きました。この町は、ヘミングウェイの出身地でも知られる所で、アメリカの典型的な郊外住宅地です。ライトが独立し最初にスタジオを構えた所でもあり、意欲的なものや、当時の街並みに合わせた中途半端なものまでいろいろな作品が楽しめます。
その中でも自邸跡は独立前に設計されたものですが、ツアーで中も解放されており、ボランティアがこと細かく案内してくれます。もちろん、何を言っているかはさっぱり解りませんでしたが…

20140416-2.jpg最初の印象は、日本のように隣家が迫っているという訳でもないのに、ほの暗いということ。良く言えば、管理された明るさなのですが、とにかく明るく!という日本人の感性と西洋人の違いがうかがわれます。もちろん、窓廻りや建具、造作材といった所は細かくディテールされており、22歳で設計するとは恐るべしです。ただ、子供部屋にグランドピアノが置いてあるのですが、その部屋には納まらなかったようで、鍵盤部以外を階段室の吹抜け部にドーンとはみ出して取り付けるという大胆さも垣間見れます。
1889年築と100年近く経っているのに、とてもよく管理されておりまだまだ十分生活することが可能なように見えました。こんなことを思い出してみたら、また行きたくなってきたので、ライトのように何もかも捨ててまた旅に出ようかな…と、不穏なことを考える今日この頃です。残念ながらライトのような才能は微塵も無いのであきらめて、手近な明日館でも行ってみよう。
おかげさまで、今は、リフォームという仕事をさせてもらっているので、皆様の大切なお宅を50年、100年住める手伝いをさせて頂きたいと思います。