スタッフ日誌

「苦いビール」

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  • 2015.03.27

昔を思い出させるものってたくさんあります。それは人だったり、場所だったり、匂いや音楽だったり。触れるとふっと当時の色々な感情が蘇ったりしますよね。その中にはもちろん、できれば思い出したくないものも・・・

私は大学時代に滑りのキレイさや速さなどを総合的に競う採点競技、基礎スキーという種目をやっていたのですが、この競技には男子6人でフォーメーションを組んで滑る団体戦もあるんです。仲間のほとんどは大学からスキーを始めたので、北海道や長野県出身など、小さい頃から雪に親しんでいる選手には勝てません。ただ、この団体戦だけは、滑りの構成が良く、皆の滑りが合っていれば表彰台を狙える種目なんです。

「素人の俺たちがいつか表彰台に乗る」これが仲間と目指した夢でした。

そして、4年生最後の大会。
20150327-1.jpgスタートして間もなく深い雪に足を取られ、なんと転んでしまったんです。一人残された斜面で、あまりの出来事にパニック状態。待っていてくれた仲間達はみな優しかったですが、申し訳なくて悔しくて涙が出た、私の苦い青春です。

先日、そんな仲間達と久しぶりに集まることに。楽しく思い出話をしている時です。「懐かしい映像が見つかったんだよねー笑」まさか・・・うそでしょ・・・ちょっと待って・・・
嫌な予感しかしませんでしたが案の定。見た瞬間に心と体はあの時に戻ってしまいました。でもどんな思い出も、それがあって今の私がいるんですから。蘇ったしょっぱい感情に飲んでいたビールの味がより苦くなった気がした一日でした。