スタッフ日誌

北方文化博物館

  • 地域
  • 建築
  • 2015.12.10
  • 宇都宮店

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先日、協力企業様との研修旅行で新潟県へ行って参りました。いくつかの建築物を見学した中で、豪農の館として歴史の変遷の中、時代を重ね、豪農への道を歩んでいった伊藤家七代の遺構、新潟市郊外にある北方文化博物館をご紹介します。「北方文化」というと北海道や北方領土が一番に頭に浮かぶと思いますが、東京から見て「北の方」という意味で、新潟の歴史や地域文化を伝える博物館となっています。

江戸時代中期より農を興し、代を重ねるごとに豪農への道を歩み、やがて巨万の富を築き、越後随一の大地主となった伊藤家一族、なんと明治15年から8年がかりで建てられた本邸は敷地8,800坪、建坪1,200坪、部屋数65を数える純日本式住居といった想像を遙かに超えるスケールの住居でした。

ここまで説明をしましたが、ここでは同じ敷地内に建つ書斎兼茶室として使われていた三楽邸をご紹介します。建坪11坪余りと小振りですが、建物自体が正三角形になっていて、着工から完成まで3年余りを費やしたという、贅をつくした細部まで凝った作りでした。建具や畳も三角形で殆ど作られており、極めつけはなんと◇ひし型の柱となっているなんとも独創的な建築物でした。

また、博物館の中庭には、樹齢150年、幹まわり1m60cm以上、一本の木から広がる大藤があり 開花は5月初旬から中旬とのこと、甘い香りを放つ藤色の花を房状に咲かせ、開花にあわせてライトアップもされるとか。またこんな季節に訪れてみたい、そんな文化博物館でした。

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