擬洋風建築 旧開智学校
- 建築
- デザイン
- 2016.02.17
- 西武練馬店
ブログタイトルの「擬洋風建築」という言葉をご存知でしょうか。
明治維新以降の日本では、洋式の建物(ホテル・病院・学校・役所 等)が求められていました。
しかし、木造建築のみを今まで造ってきた大工にとって未知の世界でした。
そこで、大工達は、日本の伝統的技術から洋風建築を解釈し、見よう見まねで洋式建築を建設しました。
その結果、和風と洋風のデザインが混在した「擬洋風建築」という建築様式が誕生しました。
とある休日を利用して、擬洋風建築の中でも有名な「旧開智学校」に行ってきました。
旧開智学校は、長野県松本市開智に残る擬洋風建築で、重要文化財に指定されています。
中へ入ると、当時学校として使われていた教室が残されています。
旧開智学校の見どころを2つご紹介します。
まず1つ目は、「紙天井」
旧開智学校の天井は、5層の和紙を貼り重ねて作られています。
よく注目して天井を見上げると、和紙でできていることが分かります。
2つ目は、「木目ぬり」
木製の扉を見てみると、木目が美しいです。
しかし、近くで見てみると・・・
なんと、ペンキで描かれた木目なのです。
一度扉をペンキで塗りつぶした後に、木目を描き表した「木目ぬり」という技法です。
当時、木目を生かして仕上げることが出来る、オイルステインなどの塗料が無かった
ため、このような技法が生まれました。
内部の建具も同様に「木目ぬり」が施されています。
ご紹介した見どころ以外にも、「みすず細工」「浅唐戸」「着色焼付ガラス」「洋風の建物に瓦の屋根」等
珍しい装飾がたくさんあります。
ぜひ、長野に訪れた際には行ってみてください!