本格的な梅雨シーズンに入りましたね。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
湿度がとても高いこの時期ですが、じめじめした寝室やベッドではなかなか快眠できませんよね。そして、歳を重ねるにつれて、夜のトイレ問題もだんだん気になるところかと思います。今回は実際お客様から頂いたお悩み相談や施工実例を交えて、快眠改善の家づくり、暮らしのヒントをお送りしたいと思います。

梅雨時期は、空気中の湿度が高いため、人体から出た汗が蒸発せず熱が体にこもってしまい、暑苦しく感じます。暑苦しさと相まってストレスにもなるのでより眠れなくなるという悪循環になりがちです。快適な湿度を保つには、エアコンの「除湿モード」を使うのが最も手軽な方法です。湿度設定は50％程度が良いと言われています。そして、窓を開けて、空気を入れ替えることも大切です。窓を2か所以上に開けて換気する、2か所の窓がなければ換気扇を回すのも効果的です。雨の日は室内の方が外よりも湿度が高くなっていることがありますので、雨の日もできるだけ換気することはお勧めです。もちろん、除湿器を活用するのもいいですね！

睡眠時間は、一般的に1日の理想は7時間～8時間と言われています。
つまり、1日の約3分の1の時間を寝室で過ごしているという事になります。寝ている時間はほとんどですが、その間にどうしても数回のトイレが眠りの妨げになっている方は多いではないでしょうか。以下弊社の実例を用いて、改善方法をご紹介します。

〈リフォーム実例1〉
戸建て住宅のお住まいのお客様　70代男性　お一人暮らし
1階にある和室を寝室として住まわれていて、夜中にトイレに行く頻度が増えて、トイレと寝室のご相談を頂きました。当時は寝室から廊下を通ってトイレに行くようになっていて、部屋と廊下の温度差や長い距離を歩くことで完全に目が覚めてしまう状況でした。また、トイレに行く途中に段差もあるので、ご家族の皆さんも大変心配されていました。

室内温度の差や長い距離を歩かれる現状、そして夜中にトイレに通う回数もだんだん増えていることで、なるべく最短歩行距離で安全な改修方法を検討させて頂きました。最終的に今、寝室として使われている和室の中の押入れの半畳の空間をトイレスペースとして改修するプランを採用していただきました。

当社リフォーム実例

また、お客様から和室の雰囲気は残したいとのご要望もあったので、柱などはあえて見せるようにする真壁の仕上げとし、壁は消臭調湿効果のある珪藻土クロスに、トイレ入口の扉も襖タイプにしました。扉を開けない限り、ここがトイレスペースという事はわかりません。ベッドの近くに設置することで、お客様は一人で安心してトイレに行くことが出来るようになりました。
また、 「ほのかライト」という機能付きの商品を採用したため、トイレの鉢内と足元を自動でほんのり照らしてくれます。優しい明るさになっているので、夜中にトイレに起きても眠気を覚ましにくいです。

出典:LIXIL「ほのかライト」

〈リフォーム実例2〉
マンションのお住いのお客様　60代ご夫婦
もともと寝室の横にトイレがある間取りでとても便利に使われていたが、夜中にご主人がトイレに起きる度に、排水の音で目が覚めてしまうからどうにかならないかな？という奥様からのご相談でした。
マンションのお住まいのため、排水の竪管の位置換えができず、トイレスペースの移動は難しいです。そこで提案させて頂いたのは、大建工業さんの “音配慮ドア”の取り付けという音漏れ軽減策と壁に遮音シートを張って、音を遮断するという二通りの改善方法です。
“音配慮ドア”は一般のドアと比べて、約半分以上の音漏れを軽減してくれるので、とても気密性のよい、有難いドアです。

出典:DAIKEN「音配慮ドア」

出典:DAIKEN「遮音シート」

結果、こちらのお客様宅では、他の室内建具とのバランスを考慮し、“音配慮ドア”の取り付けを見送り、寝室とトイレの壁に遮音シートを張る方法を採用していただきました。
そのほか、排水管などに張るタイプのシートもあるので、上階からのトイレの排水音やお風呂の排水音の軽減に役立ちます。ご夫婦で寝室を分ける事まで考えていたお客様でしたが、リフォームを終えて、以前と変わらない生活スタイルをされていると伺って、うれしかったです。

寝室は、毎日過ごす場所なので、トイレのことも含めてご自分の一番居心地のいい場所として検討してみてください。

梅雨時は雨の日が多いので屋外で過ごす機会がさらに減るので、運動不足を感じる方は、就寝前には軽いストレッチ等、家でもできる運動を意識してやってみてください。
雨や曇りの日でも朝起きたらカーテンを開けて、光を浴びることも夜の快眠に繋がります！梅雨も楽しく過ごしてみましょう。