住まいの中でキッチンは調理するだけでなく、食卓を囲みながら家族がコミュニケーションを取れる大切な場所。それぞれに思い描く理想があると思いますが、リフォームを考えるときメーカーやデザイン、グレードやオプション等の仕様が多彩なため、どれを選ぶか悩んでしまう方も多いようです。そこで今回はTAKEUCHIのベテランリフォームプランナー4名に、キッチンを選ぶ際のポイントや、リフォームを成功させるためのコツを聞いてきました。

4.使用頻度の高い場所だからこそ、後悔しないリフォーム成功のコツとは

──TAKEUCHIのリフォームプランナー4名による「キッチンリフォームに関する座談会」、今回が最終回です。後悔しないリフォーム成功のコツを聞いてみました。

Kさんキッチンは毎日使う場所ですし、思い入れがある人も多いですよね。だからこそ、リフォームを成功させるためにはどうすればよいでしょうか？

Aさんどんな使い方をされたいかによって変わってきますね。ご主人もよく料理をする、お子さんも一緒に使う、お客様を招きたい、とか。そういった将来的な暮らしのイメージによって重視すべきところが変わるので、ご相談いただく際はそのようなイメージまでお聞きしたいですね。

Sさん逆に、「古くなったから新しいものに交換したい」というだけでは、せっかくのリフォームなのにもったいないということですね。

Aさんそうなんです。漠然としていてもいいので、「もう少し掃除が楽だったらいいな」など「こうだったら…」と思ったことをメモしておいてもらえるとプランしやすいです。また「掃除しやすいキッチンがいい」という場合も、コンロ、シンク、レンジフードなど、どこが気になるのかで違ってきますから、なるべく具体的に伝えていただけるといいですね。

●見て・知って・触って体感するが、成功のステップ

Aさん最近はお客様もInstagramやメーカーのWEBサイトなどをよくご覧になられていて、ご自身で気に入ったメーカーショールームに足を運ばれる方も多いです。いくつか候補を絞ってから相談をいただくことも多いので、私たちも最新情報の収集は欠かせません。

MさんWEBやSNSを通して、たくさんの情報を知る事ができるので便利になったなと感じますが、キッチンは特にショールームで実物を見たほうがいいと思います。
写真と実物では印象が異なることもありますし、たとえば収納の扉の重さにしても、人によって重いと感じるか軽いと感じるか感覚は違います。実際に自分の目で見て、扉や引き出しを開け閉めするなどして触って体感して、リフォーム後の暮らしをシュミュレーションすることで、後悔のない選択ができるかなと思います。

Sさんショールームではぜひ動線もイメージしていただきたいですね。キッチンに立ったときの動きや習慣を伝えていただけたら、私たちもよりよい提案ができると思います。

Kさんリフォームは頻繁にするものではないので、今住まわれている家が建てられた数十年前と比べると、キッチンに限らず設備が大きく変わっていることに驚かれる方も多いです。たとえば食器洗い乾燥機が不要と思っている方も多いのですが、ご自宅に採用するか否かは後で考えるとして、ひとまずショールームで新しい設備や機能をどんどん試していただいて、知って楽しんでいただきたいなと思います。

Aさん キッチンリフォームに正解はありません。たとえば、調理器具や調味料などもすべて見えないように閉まっておきたい方と、すぐ使えるように出しておきたい方がいますよね。扉の開閉だけでも面倒という方もいます。変えることで自分が幸せと感じられるポイントが見つかれば変えたほうがいいですし、必要なければ変えなくていいと思います。

Sさんお客様が「リフォームしたおかげで、キッチンだけでなく気持ちまで明るくなった」と楽しそうに話してくださったときはうれしかったですね。

Mさん暮らし方は人それぞれなので、お客様とお話していると、キッチンにもいろいろな使い方があるなと感心することも多いです。キッチンの設備もどんどん進化していますから、私たちはお客様お一人おひとりの希望を伺って、理想を現実のものにするお手伝いをしたいと思っています。