withコロナ時代の快適な暮らしのための “調整できる”窓まわりと間仕切り
2020年10月10日
ブラインドや間仕切りといったインテリア製品の提供を通じて、人々の暮らしに寄り添う「快適な空間づくり」の提案を続けてきた立川ブラインド工業株式会社。 その製品は、遮光・日よけの役割りだけでなく、空間を彩るインテリア性や、プライバシーを守る上でも暮らしに欠かせないものです。 コロナ禍においても、変化しつつある世の中のライフスタイルに合わせて、よりよい製品を開発し、販売促進に従事されている阿知波(あちわ)さんに、リフォームのTAKEUCHIのプランナーIさんが話を聞いてきました。
※撮影に際しては、感染防止策を講じ、撮影時のみマスクを外しています。
――東京銀座にある、タチカワブラインド銀座ショールーム。ブラインドはもちろん、色とりどりのロールスクリーンや間仕切りといった製品がずらりと並ぶショールームで、実物を見学しながらお話をうかがってきました。
1.タチカワブラインドの歩み デザインと機能を追求
日本の生活様式の変化と共に
リフォームのTAKEUCHI、プランナーIさん
リフォームのタケウチ プランナーIさん(以下Iさん)リフォームでロールスクリーンを入れるという話になると、タチカワブラインド(以下タチカワ)さんの製品が必ず候補に上がるんですよね。ただ、ロールスクリーンにしても、ブラインドにしても、種類が本当にたくさんあって、正直把握しきれていないので、今日はお話を伺うのを楽しみにしてきました。
タチカワブラインド阿知波(あちわ)さん
タチカワブラインド阿知波さん(以下阿知波さん)ありがとうございます。おっしゃるとおりで、弊社は製品のカラーラインナップや種類で業界トップレベルを誇ります。海外のインテリアコレクションも参考にトレンドの色やデザインを取り入れた開発をしているんですよ。製品は住宅、オフィスだけでなく、店舗、病院、幼稚園などさまざまな場所で使われていますので、どんな場所でもトータルにご提案ができるラインナップを心掛けています。
Iさん2020年5月で、創業82年ということなんですが、創業当初からブラインドを作ってこられたんですか。
阿知波さんはい。創業時は風を通し、日よけもできるということで、「通風日よけ」という名前で売っていたんですが、戦後の復興の中で、進駐軍向けに航空機の素材であるジェラルミンを使ったブラインドを作ったところから始まり、高度経済成長期に入って、公共機関やオフィス向けのものを作るようになり発展しました。
Iさんまだ一般の住宅の窓は木や竹で、障子、すだれなんかが使われていた時代でしょうか。そこから洋風化していったわけですよね。
出典:タチカワブラインドカタログ・ブラインド「パーフェクトシルキー チェーン」https://ebook.ebook7.jp/html/tachikawablind/3267/#18
阿知波さんそうですね。生活様式が徐々に洋風化していく中で、創業者がブラインドの一般住宅への普及を目指して、「シルキー」というアルミの羽根のヨコ型ブラインドを発売し、大ヒットしました。ただ、アルミ製で水に強いということがあったのでしょうが、つい最近まで、一般住宅でブラインドが使われるのは浴室やキッチンということが多かったんです。
Iさん確かに、浴室にはブラインドというイメージを持っているは方は多いように思います。
阿知波さんそれから木製だったり、ファブリックだったりと素材が増え、羽根幅の細いものから太いものまでデザインが増え、さらにヨコ型ブラインド、タテ型ブラインドにロールスクリーンやプリーツスクリーンが登場するなどラインナップが増え、徐々にリビングで、さらには和室でも使われるようになっていきました。
Iさん最近ではやはりロールスクリーンの需要が多いんですか?
阿知波さんはい。売り上げ比率ではロールスクリーンが一番です。カーテンの優雅さとは違う平面的でスタイリッシュな演出ができることと、お部屋を広く見せたいといったニーズに対応できることから、少しずつ売り上げを伸ばしてきました。
機能性を重視した窓まわり
Iさんお家をリフォームされるお客様に窓まわりの製品をおすすめするのは、工程の最後のほうになりますね。内装やクロスのご要望を伺う中で、合わせて窓まわりをご検討いただき、カーテンと比較されるパターンが多いでしょうか。 ロールスクリーンを選ばれるお客様には機能性を重視される方が多いです。例えば、ペットを飼っておられる方で、カーテンだと引っ掻いてしまうのでロールスクリーンで上に上げておきたいとか。
阿知波さんカーテンは縦に長くて左右に動くものですが、ブラインドやロールスクリーンは上下・左右どちらに動かすかを選ぶ事ができて、使わない時は全部たたみ込むことができますね。
Iさんあとは、プライバシーを確保したいときにブラインドのほうが調整しやすいという印象があります。例えば、隣にビルが立ったから上から見えないように隠したい。でも下にはバルコニーがあるのでそこは風が通るように開けておきたい、とか。
出典:タチカワブラインドカタログ・プリーツスクリーン「フィーユ ペア」https://ebook.ebook7.jp/html/tachikawablind/3315/#161
阿知波さんそうしたご要望にお応えするために、一台に二枚の生地を上下に収納できる製品として、プリーツスクリーンのペアがあります。例えば上が白で下がグレー、上が分厚い生地で下が薄い生地など選んでつけていただければ、上下それぞれ調整ができるので、上から光をとって、下ではプライバシーを守る、あるいはその逆で、上からの視線は遮るけど足元の明かりはとるなど、いわば雪見障子的な使い方ができるわけです。
Iさんプライバシーの確保に関することは、実際に住んでみないとわからないですもんね。それに、新築の時は良くても、隣に建物が立つなどで環境に変化があることもありますし。
阿知波さんはい、最近は住宅スタイルも変わってきて、例えば都内の狭小地などで、2階にリビングを置く家が増え、近隣の方からの視線が上からじゃなくて下からに変わったという話もよく聞きます。変化に対応するというシチュエーションで機能性に優位性を感じてブラインドにされる方もいらっしゃるのかな、と思いますね。
Iさんリフォームだからこそ見直せるところですね。
――プライバシーを守るという点でも重要なウィンドウトリートメント。創業82年の歴史とノウハウが常に進化を続け、よりよい製品を生み出しているんですね。
このお話は、リフォームのプロに聞いてみた【コラムVol.14 part2】に続きます。お楽しみに!
立川ブラインド工業株式会社 マーケティング本部阿知波 匡章さん
ブラインドや間仕切りの製造販売ならびに設計施工を行う立川ブラインド工業で一般住宅向けの販売促進に従事。窓装飾プランナー。デザインと機能を追求した製品で快適な空間作りの提案を続けるブラインド・間仕切りのプロフェッショナル。
取材・文:Amiko KOGA (Escript) 撮影:Kotaro KIKUTA
リフォームコラム 【Vol.14 part2】は、2020年10月16日頃に更新予定です。