自然との一体感が心地いい お庭やベランダの外空間を楽しむ新しい暮らし方.part2
2021年11月26日
国内トップクラスのガーデニング関連製品を取り揃え、プロはもちろん、一般のお客さまも実物を見て触って見学することができるTakasho(タカショー)ショールーム。和風洋風、様々なガーデンスタイルに対応したガーデニングファニチャーもならび、コロナ禍で注目されているアウトドアリビングを体感しながらお話を聞いてきました。 ※撮影に際しては、感染防止策を講じ、撮影時のみマスクを外しています。
2. withコロナ時代の新しいガーデンスタイル
コロナ禍注目のガーデンファニチャー
Tさんコロナ禍での外出制限で、リフォーム市場も“家にいながら外の空気を感じたい”というニーズから、お庭やベランダ活用の関心が高まっています。今日は、そんなwithコロナの暮らしにフィットするアイディアをお伺いしたいと思ってきました。タカショーさんの製品で、コロナ禍以降売れているのはどんなものですか?
真茅さん弊社には、設計・施工を必要とする業者さまに向けて提案を行う「プロユース事業部」に加えて、一般のお客さまに向けてガーデニング製品を展開する「ホームユース事業部」がありまして、そちらでは特にガーデンファニチャーの売り上げが伸びています。
Tさんお庭やベランダでくつろぐために、まず初めに「座る」ことを考えますもんね。
真茅さんそうですよね。弊社は先ほどお話したとおり、庭にこだわって製品開発をしてきただけに、他社との差別化という意味でも、屋外製品のラインナップも充実させています。
Tさん選ぶ際には、どんなことをポイントにすればいいのでしょうか。
真茅さん大事なのが、まずそこで何をするかを考えるということですね。食事を楽しむのか、お茶ができればいいのか、ゆったり寝そべりたいのか。用途、過ごし方に合わせて選ぶのがポイントで、これは室内の家具選びと共通するところです。
Tさんなるほど。食事をするのであればある程度高さのあるテーブルが必要。お茶ができればいいのであればソファーとローテーブルがあればいい、といった感じで選べばいいわけですね。デザインや素材の面で、ガーデンファニチャーならではの人気の傾向がありますか?
真茅さん今人気なのは、ラタン調のものですね。ただ、ラタン調の家具は、編み込むので強度があるものの、素材が細い分、耐久性に弱点があります。そこで最近は、帆船で使われる強度の高いロープを使って編み込むことで、デザインと強度を両立させた製品を展開しています。強い日差しや、物によっては雨風も受ける屋外家具だけに、強度というのも重要な選び方のポイントとなりますので。
室内と庭をつなぐ新たな空間づくり「5th ROOM® 」
Tさんコロナ禍、お庭やベランダでテレワークができるようにしたいという方も増えています。椅子やテーブルを置いて環境を変えるのもいいですが、新たに空間を創る場合もありますよね。
真茅さんはい。庭と室内の中間領域をつくるという方法で、私どもは以前から「5th ROOM(フィフスルーム)」を提案してきたのですが、コロナ禍で注目を集めるようになりました。 5th ROOMというのは、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームのその次、5番目の部屋という意味で、家の中と庭をつないでいくという発想の空間ですね。
Tさんデッキをリビングの延長に設置するようなものが多いでしょうか。縁側のような感じですか?
真茅さんそうですね。昔は家に縁側があって、縁側から庭を眺めるという使い方をしていたわけですが、最近はそうした造りの家は減ってしまいました。「5th ROOM」をつくることによって、家の内でもない外でもない、曖昧な境界線の空間を楽しむというのが、現代的な使い方でしょうか。
Tさん都内のリフォームで考えると、どうしても建ぺい率が気になってしまうのですが、大丈夫なものですか?
真茅さん確かに、家が密集している住宅地では、防火の観点からのチェックも厳しいというのでよくご相談をいただくのですが、屋根の代わりに庇を設けることで設置が可能になるケースが多いです。
Tさんなるほど。では、どうすれば快適な空間が出来上がるのか、「5th ROOM」の上手なつくり方を教えてください。
――コロナ禍をきっかけにお庭やベランダでリフレッシュする方も多いと思います。理想の空間にするには、まずどのようにしたいのかが重要でしたね。次回は「5th ROOM」を参考に、新たな空間での暮らし方の工夫をご紹介します。
株式会社タカショー プロユース営業部真茅 祐太さん
国内トップクラスのガーデニング関連製品を揃え、開発・製造・輸入・販売を行う株式会社タカショーで、ハウスメーカーや工務店、リフォーム会社等への販売促進に従事。庭をはじめ、建物の外観全体に関するアドバイスを行う、ガーデンエクステリアのプロフェッショナル。
取材・文:Amiko KOGA (Escript) 撮影:Kotaro KIKUTA
リフォームコラム 【Vol.21 part3】は、2021年12月10日頃に更新予定です。