自然との一体感が心地いい お庭やベランダの外空間を楽しむ新しい暮らし方.part3
2021年12月10日
国内トップクラスのガーデニング関連製品を取り揃え、プロはもちろん、一般のお客さまも実物を見て触って見学することができるTakasho(タカショー)ショールーム。和風洋風、様々なガーデンスタイルに対応したガーデニングファニチャーもならび、コロナ禍で注目されているアウトドアリビングを体感しながらお話を聞いてきました。 ※撮影に際しては、感染防止策を講じ、撮影時のみマスクを外しています。
3. ガーデンライフを快適にする 「5th ROOM®」のつくり方
快適な空間にするための6STEP
真茅さん室内と庭が一体になったもう一つの部屋、「5th ROOM(フィフスルーム)」、住まいに5番目の部屋をつくろうと提唱する上で、私どもは、過ごしやすい快適な空間をつくる必要な要素を6つ挙げています。これをつくり方のステップ順にご紹介します。
真茅さん
まず、 【STEP 01 ルーフをつくる】 屋根をつくることで日差し対策をします。
【STEP 02 目かくしをする】 目かくしをしてプライバシーを確保します。
【STEP 03 フロアをつくる】 デッキ屋内外の一体感をつくります。
【STEP 04 ガーデンファニチャーを用意する】 必要な家具を置いてくつろげる場所にします。
【STEP 05 自然を加える】 植栽や水のせせらぎを加えて癒やしの空間にします。
【STEP 06 照明を配置する】 ライティングを配置することで昼と夜の楽しみ方ができます。
こうしてステップ順に考えていくと、必要な物や空間のイメージも具体的になってくると思います。
まずは日差しと目線を遮ること
真茅さんまず注目していただきたいのは、最初のステップです。新築でもリフォームでも、まずはデッキをつくることから、と考えられがちなのですが一番大事なのは、デッキを作ることではなくて日差しをカットしてあげることなんです。
Tさん確かに私たちにも、外にスペースを設けようとすると、まず足場をつくって、その後に屋根と考えてしまいます。ウッドデッキは一戸建ての憧れ、ということもあって。
真茅さんそうですよね。しかし日差しを遮ってあげないと長時間快適に外にいることはできないんです。そして2番目に目隠しです。囲いがないと外からの目線が気になって落ち着かず、ずっとここにいようという感覚にはならないんですね。そしてこれが盲点なんですが、住宅が密集する東京などは特に、隣の住宅の2階、3階から見えている場合が多くて、高いところからの目線もカットしないと、プライベートが確保できないということもあります。
Tさんまずは屋根と囲いからなんですね。
真茅さんその後に足場を造るわけですが、この時のポイントは、できるだけ室内のフロアと同じ高さにすることです。高さを同じにすることで、室内の延長上のような感覚が生まれ、室内側から見ても開放感があります。また段差があると、出るのが億劫になったり、危険もあります。室内とつなげてあげることで気兼ねなく出入りできる空間になります。
Tさんそれから家具を入れて、癒しの効果として自然や照明を加えていくという順ですね。こうして順を追って考えてみると、どれも必要で計算されていますね。ウッドデッキを設置して完成と思われがちですが、植栽の提案や照明計画も、くつろぐ空間を実現するためにはとても重要です。
真茅さんまさにガーデンライフスタイルのご提案の部分になるのかな、と思いますが、緑や水を入れることで、日陰や風を取り込み心地よい癒やしが生まれますし、光を配置することで、シーンを演出したり、家族が集まる夜に活用できる空間にすることができます。こうしたプランニングは、プロである私どもも交えて、一般のお客様のお住まいそれぞれに合わせてご提案できますので、ぜひご相談いただければと思います。
――外空間を作る際、足元から考えがちですが日差しや目線を遮り、長く居ても落ち着けることが心地よさのポイントでした。ご自宅も6STEPを参考にぜひチェックされてみてください。
株式会社タカショー プロユース営業部真茅 祐太さん
国内トップクラスのガーデニング関連製品を揃え、開発・製造・輸入・販売を行う株式会社タカショーで、ハウスメーカーや工務店、リフォーム会社等への販売促進に従事。庭をはじめ、建物の外観全体に関するアドバイスを行う、ガーデンエクステリアのプロフェッショナル。
取材・文:Amiko KOGA (Escript) 撮影:Kotaro KIKUTA
リフォームコラム 【Vol.21 part0】は、2021年12月24日頃に更新予定です。